【1on1チャンネル コラム版 】〔62〕キャリアビジョンとは? 

更新日: 2023-01-16

アジャイルHRでは代表の松丘啓司と講師の夛田素子によるYouTube「1on1チャンネル」を開設しています。本サイトでは、過去に配信した対談を1回ずつ短いコラムに編集してお届けします。

 

 

夛田:1on1の場はキャリア開発支援にもつながる場だという話をさせていただきましたが、若いメンバーに「あなたのキャリアビジョンは何ですか」という問いを投げても、なかなかわからないといったようなメンバーも多いのではないでしょうか?

 

松丘:これは若い人だけでなく、マネジャーにも当てはまりますね。キャリアビジョンを教えてと聞いても、すぐには答えられない人が多いと思います。

 

「自分のビジョンは部長になることです」という人もいるかもしれませんが、漠然と会社員になったのだから部長ぐらいにならないとちょっと格好がつかないな、というのはキャリアビジョンではないですよね。

 

キャリアビジョンというのは、自分はどうなりたいたいのかということですが、どうなりたいか明確にイメージできている人というのはむしろ少ないので、1on1で一緒に考えていこうということになります。

 

「どうなりたいのか」ということや、「どういう風に成長していけるか」というその人ならではの可能性を探っていくとよいと思います。

 

あるいは、「どういうところに強みがあるのか」。この強みというのは、その人らしさ、その人ならではの考え方や行動、働く動機などを見つけていき、それを伸ばしていくことで成長につながると思います。

 

夛田:自分で気づかないこと、また、自分がなりたい姿、やりたいことというところまでイメージできないというのは、非常によくあることだと思いますが、このようなメンバーの強みについて、1on1の場でマネジャーからフィードバックをいただくというのは有益でしょうか?

 

松丘:マネジャーが観察していて、「あれはすごく良かったね」といったようにフィードバックされたときに、「あっ!そういうところがよかったと感じられるんだ」というように本人が気づくということもあります。

また、フィードバックだけではなく、例えばマネジャーから「最近やりがいのあった仕事って何?」と質問するのもよいでしょう。そのやりがいを感じている時にその人の強みが発揮されているからです。

 

このように、何か質問されて、考える。そういう中で振り返って気づく、ということもありますから、そういう手助けをしてあげることが大事ですね。

 

夛田:1on1を通して様々な気づきを得ると思います。この気づきというものが自身の強みの発見にもなり、また自分のキャリアビジョンを描くことへのヒント、あるいはそこへつながることにもなっていくのではないでしょうか。

ぜひ、たくさんの気づきの中からそれらを見つけていっていただきたいと思います。